遠く離れた地で、子供を孤立させないための家族ぐるみの行動が必要な時代です

毎年この時期になると、私たちが必ず取り上げるテーマがあります。
それは、間もなく地元の高校を卒業し本土の大学に入学したり就職したりする島の子供たちをいかに新しい環境になじませでいくかということと、環境になじむことの難しい子供をどのように支えていくかということです。

そこで、昨年掲載した内容に新たな項目も加えながら、この問題を改めて考えていきます。

昔から、多くの離島の若者が本土に就職のために渡りながらも、本人の期待と現実のギャップの大きさに我慢できずに島に戻ろうとしますが、親の世間体などが理由の場合もありますが、宮古島のケースでは男の子供に関して多くの母親が男親や夫、兄弟、 さらに息子と同年代の若者たちの日常を見て、「この島にだけは戻したくない」との明確な思いを持っています。

これらの事情の中で、島に戻って人生の仕切り直しをすることもできず、本土や沖縄本島で就職難民となった若者が一定数いました。

現在、日本の就職環境はますます厳しさを増しています。 企業は “ブラック” と呼ばれる若者を奴隷化する人権無視の企業ばかりでなく、名の知れた大手企業でさえ平気で若者を使い倒すことで利益を上げる時代となりました。
そのような会社で認められるために若者たちに求められるのは、「自分の全てを会社と上司の価値観に合わせる」 ことだけであり、こうすることでのみ会社での自分の居場所を確保することが出来ます。

しかし、このような会社は従業員にそこまで徹底した貢献を求めておきながら、従業員の将来や生活の保障を一切しません。 ワーキングプアーの根がここにあります。

以前は日本の多くの経営者が持っていた、「従業員と従業員の家族の生活を守ることで初めて会社を成長させることが出来る」との考えは変わりつつあります。 大手企業も「株主を喜ばせることが自分の地位と収入を守る最善の道」 と考える経営陣や組織のトップにとって、従業員はあくまでも道具なのです。

これが、今の若者たちが生きている現実社会であり、どこで倒れてもすべて自己責任で片付けられてしまいます。 若者が抱く「安定した収入を得て、結婚し、家族とともに幸せに生きたい」 というささやかな願いを持つことさえ、とても難しくなっています。

今の社会は、多くの若者にとって就職という形で自らの人生を支えることが難しいという、祖父母や親の世代には想像できなかった厳しい時代を生きることになります。

そのような中で、唯一の自立の可能性は家族の協力です。 特に、親が我が子の自立のための最大のサポーターとなって、精神面で支えてあげることが大事です。 会社や上司の状況を親もきちんと把握し、常に子供がどのような状況に置かれているのかを確認しましょう。

親は、子供が安定した仕事に就けない理由を子供の資質や性格の問題と考え、挫折と受け取ることも多いようです。 しかし、現代の企業は個性や特定の分野で優れた才能を持つ人々を個別に評価するすることを止め、「無条件で働く駒となれる従業員以外を必要としない時代」となっていることを認識しなければいけません。

特に自らの精神と体力を削りながらブラック企業で働く若者を持つ親は、1日も早くこの絶望的な就業環境から抜け出させ家族が協力して他の仕事を探す、あるいは子供が結婚したり、家族を持つことができる新しい人生の選択肢を見つける必要があります。

また親が資金的な支援を行い、自営や共同事業という形で子供と共に起業し働く喜びと収入を確保し、子や孫のための人生をサポートする方法も選択肢のひとつです。

遠く離れた地で、子供を孤立させないための家族ぐるみの行動が必要な時代です。

プロフィール

宮古島プロジェクト

Author:宮古島プロジェクト

宮古島をはじめ離島で暮らす人々の将来のために島を活性化し、島民が心豊かに暮らすことの出来る場所にするための活動モデルをプラットフォーム上で構築するのが、ゆうやなうれ宮古島プロジェクトです。

このブログでは、主に離島の抱える問題に関する世界の参考データや資料を紹介しています。

ゆうやなうれ宮古島プロジェクトはいずれの団体、組織、特定の政治や思想グループにも属さず、影響を受けることの無い完全独立系の活動組織です。

(宮古島プロジェクト 運営管理部)

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

RSSリンクの表示

リンク

QRコード

QR
Copyright © 宮古島プロジェクト