エコツーリズムについて再考する

エコツーリズムに関し、日本では最初の定義の設定段階で既にビジネスに軸足をおいた内容となっており、その後のエコツーリズムの運用のベースになっています。 このエコツーリズムの定義は、スペインのマドリッドに本部を置く国連組織のひとつ、世界観光機関 (The World Tourism Organization) の持続可能な観光開発としてのエコツーリズムの定義から日本の観光業界に適応させる形で応用したもののようです。

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ただ、世界観光機関のエコツーリズムの定義は、「自然環境の保護と地元の人々が満足して生活をつづけることができる環境を守る」 事を第一義としています。つまり、「そこにある自然と、そこに住んでいる人々と生活・文化をリスペクトする」ことにあります。

コマーシャルベースのエコツーリズムでも自然やその地域の人々にとって 「ウインウインの関係になる」 との説得性を持たせる典型的な表現が 「エコツ-リズムは、地元の人々の経済的な利益と雇用につながります。」 です。

しかし、現実には生態学的環境保護と観光開発による相互作用は地元の自然と人々の生活に数々の不都合を生み出します。 その意味は、相互のための共棲関係を作るということが必ずしも相利共生の関係を導き出すことにならないという生物学的理論と同じです。 その理由は、自然の生態系にとって観光が存在手段の必要条件ではないことにあります。

「そこにある自然と、そこに住んでいる人々と生活・文化をリスペクトする」ためのエコツーリズムをいかにして生み出すかは、素晴らしい自然を持つ日本の多くの観光地にとってこれから先本格的に取り組むに値する重要な課題です。

世界観光機関によるエコツーリズムのオリジナル定義については、こちらでご確認頂けます。

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宮古島をはじめ離島で暮らす人々の将来のために島を活性化し、島民が心豊かに暮らすことの出来る場所にするための活動モデルをプラットフォーム上で構築するのが、ゆうやなうれ宮古島プロジェクトです。

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(宮古島プロジェクト 運営管理部)

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