SIDS報告書 「小島発展途上国に関する新たな問題点」

 少し前の話ですが、昨年7月国連環境計画の長年の活動である小島発展途上国 (SIDS) に関する新しい報告書が発表されました。 このSIDS報告書は 「小島発展途上国に関する新たな問題点」を35の分野に分け、問題点の掘り起こしと解決のための提案を行っています。

テーマの中でも私たちが注目したのは、
1.地球の温暖化や自然災害への備え
2.生態系保護の限度を超えた開発活動に関する今後の対応
3.土地や砂浜の消失と共に失う生物学的多様性とエコシステムの復元
4.島内資源の持続可能な活かし方と今後の対策
5.島民の健康・保健対策
6.島で若者たちが生活を続けるための生活基盤を再構築する
7.島々の伝統的様式や知恵、土地に根付いた文化的要素の再認識
などです。

 これらには、宮古島にも関連するテーマが含まれていますが、今回の報告書の中に新たに盛り込まれた共通認識のひとつに、「今後の離島における問題解決のためには Social Cohesion (地域社会全体のまとまり・結束)を再強化させよう。」という呼びかけがあります。

 たとえそこが社会基盤の弱い離島であっても、自分たちの知恵の結集や団結力で解決し乗り越える力とノウハウを蓄積することで、 多様化、複雑化する世界情勢の中でも取り残されることなく、島民の豊かな生活を持続可能にさせる道を開こうというものです。

1.島の将来の発展に影響すると思われる問題を丹念に調べ上げ
2. それらの問題を解決するために、島民がどのように将来の方向付けをすることが最善かを話し合い
3.協力して全島体制で解決に当たる
という流れを淀むことなく作ることで、小さな島の行政を始め各組織のマネージメント力が強化されます。

 読んでいると、何も今更国連環境計画がまとめる内容でもなさそうな初歩的な対応策に聞こえますが、1.) 問題を丹念に調べ上げ、2.) 島民でじっくりと協議を続け、3.) 協力して解決に当たることは、「島の限られた既得権益を巡り長く続く利害関係や有力者や支配者層に独占された行政などにより、島民意識をまとめることが意外と難しい」 という現実があるからです。

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photo courtesy: United Nations Environment Programme (UNEP)

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宮古島をはじめ離島で暮らす人々の将来のために島を活性化し、島民が心豊かに暮らすことの出来る場所にするための活動モデルをプラットフォーム上で構築するのが、ゆうやなうれ宮古島プロジェクトです。

このブログでは、主に離島の抱える問題に関する世界の参考データや資料を紹介しています。

ゆうやなうれ宮古島プロジェクトはいずれの団体、組織、特定の政治や思想グループにも属さず、影響を受けることの無い完全独立系の活動組織です。

(宮古島プロジェクト 運営管理部)

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