親としての総合力を養う “親力” の研究について

宮古島プロジェクトの研究クラスターのひとつに、親としての総合力を養う“親力”の研究がありますが、最近このクラスターへのアクセスが非常に多くなっており、この問題への関心の高さがうかがわれます。

ただ、アクセス数が多いのにこのクラスターへの参加者が少ないのは、テーマのもつ難しさゆえでしょうね。

子どもを育てるためには親力を育てることから始めなければならない、というのは 「卵が先かニワトリが先か?」について議論するのと同じで、結論の出しにくいテーマと感じる人も多いようです。

しかし、ニワトリと卵の関係については最近の遺伝子工学的考え方から、ニワトリの全遺伝子を卵に伝えるためには、ニワトリが先に存在していなければならないという結論が出され、また 2010年6月にイギリスの University of Sheffield と Warwick University の共同研究で、「ニワトリの卵巣に卵の殻を作るための ovecledidin-17 ( oc-17) というたんぱく質が発見された」、と発表したことで、この長年の論争にピリオドが打たれた、といわれています。

さて、親力もニワトリと同じように親が先に仕上がることで、子どもを育てることが可能になると考える所までは、理論的にも落とし込みやすいアプローチですが、遺伝子のリレーだけですまない、資質、感性、知性、教養という後天的要素に作用される子育ては、遺伝子のように親の存在だけで解決出来る問題ではないようです。

次世代を担う子どもを育てるために国家的スケールでの研究も必要です。
もっとも、人を育てるという事業を国に任せるには、国家がどこまで国民が誇り、信頼できる存在なのかという、途方も無い前提が先に来てしまいそうですので、まずは身近なところから。

今の親を教育し、育て、子どもの目標や憧れとなる存在なるためのプロセスとして、自治体、コミュニティ、学校を含めた子育てについての研究ネットワークを作るのも 「住民の連帯が機能する環境にあれば」 という限定付きで有効です。

ただ、これは批判ではなくあくまでも現代の傾向として、多くの日本人は自分は一定レベル以上の知識と判断力を持っているとの確信とプライドがありますので、「自分を変える、あるいは進化させることで自分達の子どもの成長のために大きな助けとなる」 との認識には向いにくいということもありそうです。

さらに、子を持つ親の生活環境が多様化し、子どもへの関わり方も様々となってきている現代は、親もこれまでの “親の役割” という画一的な概念だけでは親の役割を果たしきれない時代に入っています。
一般論としての 「今の親は何をやってるんだ?」 の非難は適切な咎めではありませんし、今はまだ誰も責める時期ではないと考えます

まずは子のためにも、親のためにも現実をしっかりとふまえ、新しい親子関係のあり方、親力の高め方を各家庭レベルから腰を据えて探しましょう。

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宮古島をはじめ離島で暮らす人々の将来のために島を活性化し、島民が心豊かに暮らすことの出来る場所にするための活動モデルをプラットフォーム上で構築するのが、ゆうやなうれ宮古島プロジェクトです。

このブログでは、主に離島の抱える問題に関する世界の参考データや資料を紹介しています。

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(宮古島プロジェクト 運営管理部)

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