島の海岸線の防波堤をスクラップ & リビルド

沖縄21世紀ビジョン基本計画に基づく、平成25年度沖縄振興特別推進市町村交付金事業計画の総額は3,045億円。 そのうち、交付金による事業内容に関する自由度の高い一括交付金が 1,614億円となっています。

沖縄振興特別推進市町村交付の内容を見て思うことは、その事業内容。 
確かに各自治体から出される事業目標は意義のある内容ですが、それに加え今後は宮古島の環境保護や生物と環境の本来あるべき相互関係を維持する、エコロジー本来の目的を宮古島で実現するための事業にも、一括交付金がより多く生かされていくことを願っています。

いつも島を回りながら思うことは、宮古島の生物と環境が本来あるべき相互関係を保ち続けるための 「本物のエコロジー環境」 を取り戻すための一つの長期大事業として、海岸線の再整備ができたならということ。 

今、地球環境は徐々に変化し、気象変動や海面上昇により、世界各地の海岸線が侵食され流出しています。 そのため、かつては世界中でコンクリートによる防護壁やテトラポットを設置する工法が採用されていましたが、これらの従来工法は海と陸地の遮断になり確実にエコロジー環境を変える事になります。

宮古島は、将来も観光事業や自然との調和によるサステイナブルな農業開発による発展を目標としているのですから、将来を見据え海岸線の防護対策を全く新しいコンセプトでスタートすることで、宮古島の魅力が一段と高まり、世界の注目を集めることが出来ます。

そこで、わたしたちが仲間とよく話し合うのが、防波堤のスクラップ & リビルドです。 島内に現在あるコンクリート製の防波堤及び消波提(港湾地区を除く) や赤土流出防止柵を取り壊し、エコロジー・フレンドリー、つまり、海岸線と陸地を遮断しない工法と海岸線の美観を損なわないデザインによる防波堤へと順次取り替えていくことです。

このような、スクラップ & リビルド工事はコンセプトの方向性の正しさで島民にも受入れられ、広く世界の支持を得ることが出来ます。 この事業を完成させるまでの総事業費も相当額必要な大規模事業となり、しかも長年にわたる継続事業となるので、島民への事業費還元の規模も大きくなるはずです。

また、このサステイナブルな海岸線防護対策を一層地元還元型事業にするためにも、工事はすべて地元業者の手により実施できる工法を開発・採用していくことです。 

昨今の大規模事業の傾向として、大型予算が必要な事業は、大手ゼネコンを必ず介入させなければならなかった、ということがあります。 その理由は、大型事業では地方の業者の工法に関する最新ノウハウが無いこと、工事機材や、機材を扱う熟練のオペレーターがいない、などでした。

しかし、現在あるコンクリート製防波堤や護岸の破砕は、島の業者で充分間に合いますし、サステイナブル工法による防護策(もちろん赤土流出防止対策も織り込み済みの工法)は、島の土木業者と島内の従業員により実施可能なものですから、大きな雇用促進事業ともなります。

取り壊したコンクリート塊の処理を心配する人もいますが、島の人口密集地区で海抜20メートル以下など低地の集落近くに、コンクリート塊で高さ60~70m くらいの小高い丘を作って土で覆い、頂上を通常は憩いの公園、津波の際には避難所にすればいいのです。

津波が心配なら、これまでのような津波を止めるという大胆なチャレンジではなく、いかにして居住区の近くに避難場所を築いて全ての住民の命を守るかの方が現実的な考え方であることを、私たちは東日本大震災を通じて学びました。

この話をすると、仲間内でも 「サステイナブル工法では、大型災害にも対応できるだけの耐久性はないのでは?」 との心配もありますが、東日本大震災による津波で世界最深の防波堤としてギネスブックで紹介されていた、岩手県釜石港の水深 63メートルの防波堤でさえ、破壊されています。
つまり巨額の資金を投入し、世界の最高水準の技術レベルで完成した事業であっても、最悪のケースを想定した備えというのは到底不可能なのですから、それより現実的な対策に見合うスケールでの効果的なサステイナブル工法を採用し、数十年後に更に手を加えることで効果や性能を高め、ノウハウも蓄積することができます。

島の防波堤をスクラップ & リビルド (現在有る物を取り壊し、そこに新しい物を建造)することで、未来資産として美しい海岸線と世界に誇るサステイナブル工法のノウハウを子孫のために残すことができるのです。

この [サステイナブル工法」 に関して参考になるのが、マサチューセッツ州の Woods Hole Group です。 Woods Hole Group は、世界の海洋・海岸の環境対策に関し、国連や NOAA と協力しながら研究、開発、コンサルテーション、施工業務などを行っています。

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海岸線保護のためのサステイナブル工法について、具体的なアドバイスや新しい情報が必要な時は直接 Woods Hole Group と交渉してみる価値はあります。

汚染粒子の越境移流

深刻な中国大陸からの汚染粒子の越境移流が懸念されているが、県内では1月31日に呼吸器に影響を与えるとされる微小粒子状物質(PM2・5)の日平均値が、県管理の9測定局のうち8局で国の環境基準(1立方メートル当たり35マイクログラム)を上回ったことが1日、分かった。
( 熊本日日新聞 2013年 2月2日 ネット版より)

このような記事がありましたが、九州大学応用力学研究所が開発した化学天気予報システム(CFORS) によって予測されたアジア域における黄砂や大気汚染物質の推定分布をみますと、これらの越境移流による大気中のエアロゾル(黒色炭素のすす・有機物・硫酸塩エアロゾルの合計) が、宮古島を含む沖縄諸島にも届いていることが確認できます。

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今後は、先嶋でも環境省大気汚染物質広域監視システム九州大学応用力学研究所大気変動力学分野研究室などの公開データにより、継続的に汚染粒子の動きをチェックをしていく必要が有ります。

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宮古島をはじめ離島で暮らす人々の将来のために島を活性化し、島民が心豊かに暮らすことの出来る場所にするための活動モデルをプラットフォーム上で構築するのが、ゆうやなうれ宮古島プロジェクトです。

このブログでは、主に離島の抱える問題に関する世界の参考データや資料を紹介しています。

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(宮古島プロジェクト 運営管理部)

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