実益性を追求する企業活動を通じて、地域の人々の生活支援活動をする

最近見たTED の中で参考になったのが、ナイジェリアのイバダンで従来のようなNPO活動を通じてではなく、実益性を追求する企業活動を通じて、地域の人々の生活支援活動をする MitiMeth社の女性起業家 アチェンヨ・イダチャバさんの話です。

イダチャバさんはアメリカで育ち、大学ではコンピューターサイエンスを専攻しました。 大学卒業後、アメリカのコンピューター関連企業で働いていましたが、自分の納得できる生き方は他にあると感じナイジェリアに移住し、いくつかの事業を立ち上げました。 その中でナイジェリアの国情にあった、より現実的な事業体系としてたどり着いたのが、実益追求型の生活支援事業でした。

彼女が目を付けたのが、ナイジェリアでも農・水産業の障害となる植物を有効利用するための技術開発と、商品化事業です。

そのための有望資源として注目したのが、驚異的な繁殖力を持つ湖の邪魔者、あるいは被害の大きさから侵略的外来種と言われる水草、ウオーターヒヤシンスでした。 ウオーターヒヤシンスは年によっては湖の全ての水面を覆うほど大繁殖して、ボートの航行を全て不能にするので、交通や食品の流通を止めるだけでなく、子供たちもボートで学校に通うため、学校が数週間にわたり休校になることもあります。 また、漁師もこの期間は漁のために船を出せないので、地域全員でウオーターヒヤシンスの除去を行っています。

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Photo courtesy: TED Conferences LLC.

ところが、この嫌われ者にも使い道がありました。 アジアではタイやマレーシア、インドネシア等で伝統的な編みカゴの原料として乾燥させたウオーターヒヤシンスの茎を使っていました。
イダチャバさんは、これら東南アジアのケースを参考にし、不足することの無い廃棄資源を使って地元に工場を作り、多くの女性労働者を雇ってナイジェリア独自のデザインを生かした編みカゴ作りを始めたのです。

幸いなことに、ナイジェリア北部のマラム・ヤハヤ族の人たちは古くから独自の編みカゴ技術を持っていましたので、これらの人々の協力を得て伝統的でナイジェリア独自の文化を感じることのできるデザインを織り込んだ編みカゴを次々と紹介することが出来ました。

イダチャバさんは、「私が印象深かった言葉に Michael Margolis の "その地域の文化を知りたければ、文化が出来あがった過程にしっかり耳を傾けること。 新しい文化を作りたければ、新しい物語を作ること。" というのがありましたが、次の世代に文化を伝えるためにナイジェリア各地で今次々と新しいストーリーが書き加えられています。」 と話しました。

NPO 方式の社会支援をさらに進めた、「実益性を追求する企業活動を通じて、地域の人々の生活支援活動をする」 との方向性はとても参考になります。

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